ラブライブ!は、9人の女子高生で結成された
スクールアイドル・μ's(ミューズ)の奮闘を描いた作品である。
「
ラブライブ!」と聞くとアニメのイメージがあるかもしれないが、アニメだけではなく、様々な展開をしている。その中でも、キャラクターを演じる声優自らがμ'
sとして実際にステージに立ち、
アニメの劇中と同じ振り付けでライブを行っていることが大きな特
徴である。
いわばバーチャルとリアルがリンクしたような作品なのだ。
どんなキャラクターがいるのか等、詳しいことは公式サイトを見てほしい。
μ'
sは今年の
紅白歌合戦に出場することでも話題となっているため、
アニメにあまり興味のない方でも「名前だけは聞いたことがある」という人は多いのではないだろうか。
さて、僕は最初に「
ラブライブ!が好き」と書いたが、
昔から好きだったわけではない。
ラブライブ!は2010年に雑誌上でそのプロジェクトが発足した。最初は読者投票で様々な設定が決められていき、2013年にはアニメ化もして、今年はついに劇場版アニメも公開…。もうプロジェクト発足から5年以上になる。
(ちなみに2010年に発売した最初のCDは当初400枚程度しか売れなかったそうだ)
だが、僕が
ラブライブ!を好きになったのは、
2014年の秋。まだ
1年半も経っていないのだ。
ご存知の方も多いだろうが、2014年の秋といえば、アニメの第2期も終わっている時期である。ハマるにしては少し遅すぎる時期なのだ。
さらに、インターネット上には「ラブライバー(※
ラブライブ!のファンのこと)はマナーが悪い!気持ち悪い!」
といった趣旨の、所謂アンチ的な書き込みが数多くあり、
ラブライブ!を知らなかった頃の僕はそういう雰囲気を鵜呑みにして「ラブライバーとやらはそういう奴らばっかりなのか。
ラブライブ!にはあまり関わらないようにしよう」
とまで思っていたのだ。
それについて書いていこうと思う。
最初のきっかけはイラスト
SNS「pixiv」である。
pixivはイラスト投稿をメインとした
SNSで、
毎日数多くのイラストが投稿されている。
僕はpixivで好みのR-18イラスト、つまりエロ絵を検索するのが日課だった。
ある日、いつものようにエロ絵を探していると、気になるイラストを見つけた。
「おっ!!!!!!
この子かわいいしおっぱいめっちゃでかい!!!!!!!」
今考えると本当に最低すぎるきっかけである(笑)
だが、この時点では
ラブライブ!そのものに興味を持ったわけではなかった。あくまで
「ラブライブ!の東條希というキャラがエロい」という
最低な(笑)
認識だけ持っていたに過ぎない。
しかし不思議なもので、
ラブライブ!の内容を全く知らずしかも
エロ目線でイラストを見ていたくせに、何度も見ていると
いつの間にか
東條希というキャラクターに対して愛着が湧いてくる
のだ。
そういう考えがそのうち芽生え始めた。
しかし、そこからが長かった。
「ラブライバーはマナーのない奴ばかりだ」
そう思っていた僕は、
ラブライブ!という作品になかなか手が出せなかった。「見たい気もする。でもあんな奴らみたいにはなりたくない。」
という状態がかなり長く続いたのだ。
そして、2014年9月。
たとえラブライバーのマナーが悪かろうが、作品に罪はないからこの際関係ない。
そう開き直って、手始めに2つ行動を起こした。
ここから怒涛の展開だった。
・2014年9月~
アニメやスクフェスを通じて
ラブライブ!の魅力に早くも取り憑かれてしまう。
ストーリー、
キャラクター、
そして
音楽。これら
全てが本当に良いと思った。
特に、スクフェスを始めてすぐの頃に開催されていたイベントで偶然プレイした「微熱からMystery」という曲をとても気に入ったのが、
ラブライブ!の音楽にハマったきっかけの1つ。
・2014年11月
「ソシャゲ課金は馬鹿。ソシャゲ課金なんて一生やらない」とまで言っていたが、スクフェスで希イベントが開催されると聞いてあっさり課金。
・2014年12月~
確かこの辺りでアニメ2期まで全部見た。
アニメを通して見たことで、
東條希さんという子はおっぱいがでかいだけではなく、
いたずらっ子で無邪気で策士でありながら、
誰よりも他人想いなくせに自分の事に関しては疎かで「
もっと自分勝手に生きてもいいのに!」と言いたくなるような、
どうしようもないくらいに良い子なんだと知る。
他のメンバーの魅力も知ることができ、希推しではありながらμ'sの9人全員を好きになる。詳しくは割愛するが、μ'sは9人全員が本当に魅力たっぷりなのである。
・2015年2月
友達に誘われて5thライブのライブビューイングに参戦。
「コールとか会場のノリとか全然分からないし、周りにガチな人ばっかりいそうで怖い…」と最初は乗り気でなかったが、友達が貸してくれた紫ブレードを振り回しながら「くっすーーーん!!!!!」と叫ぶまでになる。
これまでは二次元キャラクターとしてのμ'sが好きで、声優の方のμ'sには正直そこまで興味はなかったが、ライブで精一杯パフォーマンスする9人を見ていて、その考えが変わり始める。
・2015年3月
この頃にSID(※スクールアイドルダイアリーという書籍展開作品)を初めて購入。
・2015年5月
劇場版のCD付き前売り券を買うためにバイト終わりで疲れている身体に鞭打ってチャリを10km弱全力でこいで死にかける。無事に入手した。
・2015年6月
劇場版が公開。5thを誘ってくれた友達と一緒に初日に観に行き、2人で「最高かよ…」と感慨に浸る。
ちなみに偶然にも公開初日が僕の誕生日だったので劇場版が最高の誕生日プレゼントになった。
・2015年8月
スクフェスの希イベントで、貯めた
ラブカストーンを全部使い430位にランクイン。
手先が不器用で
音ゲーが死ぬほど苦手だが「好きな曲だから」
と乙女式れんあい塾エキス
パート譜面(一応難易度最高クラスの譜面)を意地でフルコン。
・2015年11月
μ'sの紅白出場発表にわき上がる。
これまで中の人のμ's外の活動のことはほとんどチェックしていなかったが、思い切って
楠田亜衣奈さんのソロデビューCDを購入。「ソロのアーティスト活動も良いな…」と思い始める。
・2015年12月
μ'sまさかのMステ出演。TVの前から応援。
そして、来年春のファイナルライブ開催&ファイナルシングル発売が発表される。
つまり、μ'sの活動は来年春で一区切りがついてしまう、ということに。
正直泣いた。
ここ最近は膝の不調で活動をセーブしていた
南條愛乃さん(※
絢瀬絵里役)がファイナルライブに対する想いを綴ったブログを読み、さらに涙を誘われる。
ファイナルを告知した特別番組の中で気丈な姿を見せた
楠田亜衣奈さんを見
て「μ'sの活動に区切りがついても応援していきたい」と思い、
楠田亜衣奈さんのファンサイトに会員登録する。
いわゆる「くすサポ」の見習いに。
μ'sの活動が東京ドームでのワンマンライブという最高の舞台を最後に区切りがつくという事実に対して、驚きと喜びと寂しさが入り混じった複雑な感情になるが、最後までμ'sを応援しようと決意。
CDやフィギュアといったグッズは合間合間に買ったりしてるが、ざっと思い浮かぶのはこんなところであろうか。
一言で言えば、
ラブライブ!という作品は僕の
予想の何倍も素晴らしく、そのせいで
あっという間に、
そして
ズボズボと沼のようにハマってしまったのだ。
さて、長々と書いたが、今こうして
ラブライブ!にハマり、感じた事が1つある。
「偏見は損をする」ということだ。
自分は昔も今も偏見だらけの人間だと思う。
だが、ラブライブ!を好きになったことで、少なくとも自分が持っていた2つの偏見が間違いだったと気づくことは出来た。
1つ目は「ラブライバーはマナーのない奴ばかりだ」という偏見。
確かに、そう言われても仕方のない行為を働く人間も大勢いるんだろうとは思う。でも、自分が知り合った限りではそんな人はいなかった。純粋にμ'sを愛している良い人ばかりだった。くだらない偏見で自分からラブライブ!を遠ざけていたことを後悔したし、謝りたい気持ちにもなった。
2つ目は、アイドルに対しての偏見。
僕はこれまで、アイドルに良い印象を持っていなかった。
TVにしょっちゅう出ているようなアイドルよりかわいい子はいくらでもいると思ったし、歌もたいして上手いと思わなかった。なぜ人気があるのか、なぜファンは彼女らを応援しているのか、正直全く理解できなかった。嫌いと言ってもよかったと思う。
だが、ラブライブ!に出会って「アイドルはファンを喜ばせるために、最高のパフォーマンスをするために精一杯努力をしている」ということを知った。
アニメ1期の序盤、当時まだμ'sに加入していなかった西木野真姫が「アイドルなんて軽い」と言ったことに対し「アイドルも大変で、そして努力をしている」ということを高坂穂乃果が教えるシーンがある。
実際に、μ'sのメンバーは作中で目標に向かってものすごく頑張っていた。
そして、最初に書いたようにμ'sは声優自らが実際のステージに立ってライブをする。1つのライブに対して数ヶ月前から準備を始め、最高のパフォーマンスにするため懸命に打ち合わせや練習をする。
最初のCDは400枚くらいしか売れなかったのに、こうした努力もあって最終的には紅白に出場して東京ドームでライブをするまでになった。
そういった姿も、μ'sを好きになった1つの理由だ。
自分が良い印象を持っていなかったアイドルたちも同じように精一杯頑張っていて、そういう過程を通じて成長している。ファンはそういう姿勢も含めて応援してるのではないか、ということに気付いた。
つまり、活躍の場やファン層が違えど、ひたむきな姿勢は同じなのだと。
そして最後に一言だけ言いたい。
東條希さんのおなら嗅ぎたい。